2012年4月26日木曜日

いぬのきもち

ビデオカメラで撮影、編集する実習授業を担当している。

授業で撮影した動画素材をプレビューしてもらうと、ときどき「!」とか「?」な素材を見ることがある。

一昔前だと、紙袋の底にカメラを仕込み、地面すれすれに持ち歩いて「猫の見ている世界です」などというのを持ってくる学生がちらほらいた。それは違うよ、と言う話をしていたら、別の女子学生が「うちの犬の見ている世界です」というのを持って来た。
自宅で飼っているミニチュアダックスの背中にビデオカメラをくくりつけて散歩に行ったのである。
犬の体力に対してカメラが重いらしく、やたらよれよれと画面が揺れ、他の犬がレンズに鼻先をくっつける。立ち止まると飼い主はリードをひっぱり「はやく!」とか「とまらない!」と命令する。
画面はぶれにぶれている。ラクダの背中に乗っているとき以上に揺れるのである。

犬の背中のカメラの「視野」ではあるのだろうが、犬が何を見ているかは分からない。犬の視線がどちらを向き、何を見つめているか、だからどんな感情でいるのか、ということはそこには反映されないからだ。
見ているこっちは「乗り物酔い」状態だが、犬の方はいい迷惑だったに違いない。

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