2012年4月5日木曜日

先輩

新学期、1年生のクラスの会話は、出身校や出身予備校のグループを中心に始まる。

私の学生の頃は、「多浪」というのがごろごろいて、同じクラスで出身予備校内の先輩後輩の順列がそのまま持ち込まれていた。しかし、「多浪」だからと大きな顔が出来るのは、最初の数日で、授業が始まれば予備校の出来不出来はあまり関係なくなってくる。お名前に「先輩」がついていたのが、次第に「さん」付けになり、数ヶ月経つと「君」になったり、あだ名で呼ばれたりするようになる。
受験の学習がそのまま大学の授業として延長されるわけではないので、当然と言えば当然である。さりとて、受験学習が全く無駄、とは言えない部分もあり、最終的には「学習の切り替え」のタイミングをどこでつかむか、それまでの学習の蓄積を表出させることなくどこで生かすか、が大学の授業を乗り越えるコツだったりするような気がする。
多浪故に、受験学習の領域からなかなか脱せず(つまり頭がカタイ)、しかも他人よりも先輩というプライドがあるために謙虚ではなく(つまり教わることに慣れていない)、結局空回りしたり、集団制作で協調性を欠いたりしてドロップアウトする例を何回も見てきた。

何事もリセットできる新学期、こちらも心機一転しなければ。

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