新学期、1年生のクラスの会話は、出身校や出身予備校のグループを中心に始まる。全員がぴかぴかの1年生、である。
美術学校にはあまり「エスカレーター校」はない。もちろん当学も「附属学校」はないので、全員が受験組である。試験形式も最近はいろいろあって、公募推薦やセンター入試利用方式など、実技をしなくても入れる学科もあったりする。木炭の芯の抜き方を知らない美術学校の学生というのも変なものだと思うのは、私がずいぶん前の卒業生だったからだろう。
私の頃は、デッサンが必須だったので、「受験生活」というのはまあ当然のように描く日々を過ごすことになる。私はデッサンが「上手」ではなかったので、当然のように居残りや宿題を抱える。上手くなるには、数をこなすしかないからだ。上手くならなかったのは、数が足りなかったのか、才能なのか、どちらかだったのだろう。ただ、数をこなせば、何とかなるかもしれないと思ったのが、受験生活の効果だったような気もする。
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