2017年7月1日土曜日

緊縮

さて、こちらの勤務校の方は、今さらながらだが、研究室宛に会計事務の方から「お知らせとお願い」が回ってきていた。
カラーコピーの代金は30円、モノクロは半額です。出来るだけモノクロを使ってください。前期のコピー料金は大学全体でウン千万円です。緊縮財政にご理解とご協力をお願いします。といった内容である。
まあ、これも時代なんだろうなあ、とは思う。しかし、人間は一旦便利に使ったものはおいそれとは手放せないものだ。「お知らせ」の文言だけでどれくらい効果があがるのだろうか。
似たような「倹約」に、「ミスコピーの裏紙を使う」という作戦があった。ただし倹約になるのは紙代だけで、プリント料金はかかるわけだし、コピーという機械自体に、「両面印刷」はドラムというパーツにあまりよろしくない、という話もあって、あまり積極的に実行するところは少なくなった。
授業をやっている方としては、資料を配付するのは自分の「アリバイ作り」みたいな気がする。いまどきの学生さんは、参考資料や図書を挙げておいても、事前に読んでくる学生はほぼ皆無。だから参考文献の該当箇所を、授業の進行に合わせて配布する、などという作戦をとらなくては、学生が文献を読むことにならない。そうでもしないと、学生さんは文章を読まないのである。話をメモする学生も少ない。板書すればそれをノートに丸写しをしていた。現在は、ノートに「書き写す」のではなく、スマホでパシャリである。だからサマリーをプリントして配布したくもなる。でも資料を配付したからと言って、それをみっちり読む学生もあまりいない。資料をもらったことで学生さんは安心してしまうので、作業はそこで終わってしまうようだ。来年は資料無しにしてみようかなどと、毎年のように思ったりもする。