2021年3月5日金曜日

サンプル

 ここ数年のことではあるが、学生さんから「参考作品を見せて欲しい」とよく言われる。なぜか、と問えば、「良い評価の作品をつくるため」である。

作業の合間も、機材の使い方についてよく質問する学生がいる。「使い方については自分で取扱説明書を読む」ことが前提なのだが、「わかりません」と来る。いやいや、いまどきのデジタル機材、特にコンピュータのアプリケーション上の作業は「アンドゥ」がきくので、「やってみて」と言うのだが、やる前に聞きに来る。

授業の課題は「トライ アンド エラー」がモットーなのだが、どうも様相が違う。学生さんは、「トライ」したら「サクセス」する、あるいは「サクセス」するために作業するので、「トライ」という認識すらない。エラーすることを厭う、言い方を変えると「無駄骨は絶対折らない」ようにしたいのかもしれない。

2021年3月4日木曜日

ニューライフな学期末

 コロナコロナと騒いでいるうちに、あっという間に月日が過ぎた。書きためてはいたものの、気がついたらずいぶんと更新せずにいた。いかんいかん。

さてここのところの動向である。

通学課程の方は、基本的には対面授業だが、登校自粛や公欠扱いの学生もいたので、二重三重に授業内容を用意しなくてはならず、つまりいつもよりもえらく忙しかった、というのが正直なところであった。やっと12月に採点のための作品が揃ったのだが、1月半ばに提出しない学生が1名おり、動向が分からずやきもきした。留学生だったのだが、本人的にはどうも早々に留年を決めていたらしい。日本未入国でもあり、また入国しても自国と自由に往来できるわけでもないので、選択としてはうなずける。

通信教育課程では、フィールドワークを課している課題がいくつかあり、こちらも感染症対策で代替課題を準備した。課題内容が増えたのと、ステイホーム効果で提出が多く、こちらもいつもより忙しい。年度末に向けて、ただいま絶賛採点作業中である。

2021年3月3日水曜日

ニュー

 「新しい生活様式」などと言われてしばらく経つ。いきなりそう言われても、そうそう生活など変えられるものではない。家を出て、数歩歩いて、「あっ、マスクマスク」などと言って、走って戻るようなことを何回もやっている。しばらく前から、市中に「マスク」という商品が出回るようになったので、「マスク忘れた!」と青くなることはなくなったが。

あちこちでアルコール消毒液を使うせいか、手荒れが目立つ。夏からハンドクリームを使うようになった。冬になったら尚更である。

そんな「新生活様式」も、慣れた頃終わるのではと思っていたが、あにはからんや、すでに1年である。なんだかなあ、と思いながら、慣れないなあ、慣れたくないなあ。しかし、1年も経つと、本当に元に戻るのか、疑問に感じてしまうこともビミョーである。

2020年10月31日土曜日

マスキング効果

 講義科目では、巷で言う「ウェビナー」方式が多い。

先生が学生さんの顔をずらーっと並べて、カメラに向かって話をする。学生さんは、オンラインでカメラの前にいる。

先生の方はノイズになるので学生さんのマイクはオフにする。リアル講義と違って、私語はなく、静かである。

…というより、聞こえないだけである。オフにされているマイクの向こうでは、賑やかな音楽が流れており、先生のお話はマスキングされているかもしれない。

…が先生側にはわからない。

「わかっているのかどうだか」というのが、先生の実感であり、従ってレポートやら宿題が増える、という循環になる。

なかなかお互いに悩ましい状況である。

2020年10月30日金曜日

質問

 コンピュータを扱った他の実習授業では、「リモート方式」、クラス全員がオンラインで繋がった授業方式である。

自宅ではなくクラスルームに来る学生も含めて、同じツールでオンラインにつなげて、同時進行で授業が進められる。先生は学生の顔をカメラで確認しながら、先生の手元は別のツール、別画面でオンライン配信、という合わせ技である。

利用しているツールで、オンライン配信、作業結果の提出(アップロード)、チャットで適宜質問することが出来る、というのがソフトウェア会社のセールスポイントである。最初のうちは、効率的だったようだ。いつもならあまり質問しないような学生が、比較的積極的に質問するようになった。簡単な質問であれば、先生ではなく、他の学生が答えてくれたりもする。

しかし、夜中に、先生が課題提出チェックのためにツールを使うと、チャットも同時に繋がってしまうことが判明。繋がってしまうと同時に、学生さんからチャットが飛んでくる。「本日の授業の質問ですが」。夜中の2時である。一度や二度ではなく、頻繁に夜中に出現する学生がいるらしい。

来年度、同様の授業で進行することが決まったら、どうするかー、と考えている様子である。

2020年10月29日木曜日

隣の席は

 大学では、未入国の外国人留学生、感染症予防のための登校自粛、もちろん地方在住であれば学校の近くにすら居住していないこともあり、大学の授業は概ねオンライン授業から始まり、入構禁止措置が緩和になったと同時に対面授業もぼちぼち始められた。

担当している授業は対面授業である。グループワークが授業の目的のひとつでもあるので、オンラインで個人作業、という形式にはそぐわない。一方で、個人作業などは、オンラインの方が適している、という話もある。こういった授業形式になって数ヶ月、メリットやデメリットもあれこれと聞くようになった。

オンライン形式の授業では、プログラミングなど、個人作業が効果的だと思われていた。他の先生の授業では、「オンデマンド」方式である。動画で講義を配信、学生さんはビデオを見ながら、好きなペースで作業が出来る、はずだったのだが、クラス全体の作業クオリティが例年よりも低い、という。教室で集まって、隣の人の作業を垣間見ながら、あるいは適宜分からないことをおしゃべりしながら作業することのほうが良かったらしい。独学でプログラミング、というのは、実は効率が悪いのではないか、という話になった。

手取り足取り、という言い方があるが、スキルを学ぶときは、あまり自覚はしないものだが、実際には他人の様子をうかがったり、手軽に質問したり、という作業が、実は大切なのかもしれない。

2020年10月26日月曜日

go to school

 新聞など読んでいると、年間通してリモート授業、などという、放送大学もかくやと思われる授業形態を継続している大学もある。多くの大学は対面授業を再開しており、リモート授業と併用、という作戦が多いようだ。旅行は良くて、学校はダメ、というのは、そりゃ学生さんは納得できないだろうと思われる。

ただし、未入国、登校自粛、体調不良で欠席、あるいは10日ほど自宅で経過観察、など、学生の方も「一斉登校」状況にはならない。学校も手探り状態で、三密状態の解除、「すっかり元通り」になるには、感染症終息後、かなり時間がかかりそうな気がする。

学生によって「大学」をどのように考えているか、それは個人差がかなり大きい。勉強をするだけ、ではなく、場所であったり施設であったり友だち作りの場であったり、である。担当している学生の中には、そもそも「コミュニケーションが苦手」というタイプがいる。コミュニケーションは何とかなるが、いつも一緒にいる友だち、というのは思い当たらない、というタイプもいる。今年度で言えば、リモート授業の方が参加しやすいというタイプもクラスに数名はいる。

一概に、大学とはこういうところだ、というのは、ない。かなり枠としては「ゆるい」ものなので、どちらかと言えば「自分」をしっかり考えておかないと流される恐れの方が、以前も今も大きいだろう。上を向いているだけでは、何も降っては来ない。自分でもぎ取りに行くものだ、と我々の世代では教わった。ただ、今はむしろ、「黙って座っているだけ」なタイプが増えつつあるのは気になる。いずれにせよ、前代未聞の状況ではある。以前と同じことを期待するのは難しい。むしろプラスの方向に考えたい。