2012年5月11日金曜日

逆再生2

映像のメディアとしてビデオが使われるようになったのは、1960年代以降のことである。もちろんいまどきの「デジタル」ではなく、アナログである。

アナログビデオでは、逆回転は簡単には作成できない。タイムコードでDMC(Dynamic Motion Control)が出来る放送局並みの編集設備が必要だった。ビデオの再生は、ヘッドに対してある角度でデータを読み込まなくてはならない(ヘリカルスキャン)。そのため、単にテープを逆送させただけでは、鮮明な画像で逆再生は出来ないからだ。テープコントローラーで逆再生をすると、ノイズが必ず入る。放送局並みの設備を使うことが出来ないビデオアーティストの多かった日本では、逆再生を使ったビデオアートは比較的少なかった。
同じアナログでも、音声データはヘッドに対して直角にデータが記録されるので、テープを逆送させれば、逆再生された音声が聞こえる。音響効果ではよく使われる方法で、SF映画の宇宙人の声や、怪獣映画の怪獣の鳴き声などはこの手法を一部取り入れて作成された。

デジタルビデオが、コンピュータアプリケーションで編集が可能になると、コマンド一つでビデオのスピードコントロールが可能になった。そのため、逆再生の画像も見ることが多くなった。
アプリケーションによって、再生速度の幅が違うことがある。画像はレンダリング(画像生成)をするため、マシンスペックが要求される。
ポピュラー音楽のPVでは、逆再生を使ったトリッキーなものがある。
http://www.youtube.com/watch?v=co3qMdkucM0&feature=youtube_gdata_player
http://www.youtube.com/watch?v=pAtXKS9ZxvM&feature=player_embedded#!
http://www.youtube.com/watch?v=EN9auBn6Jys&feature=player_embedded

0 件のコメント: