2012年3月28日水曜日

記録鑑賞


新学期、1年生に最初に聞くことは、小学校の運動会や学芸会にご父兄が「カメラマン」だったかどうか、である。数学年でかなり様相が変わる。最近のパターンは、カメラ必須、ビデオカメラ少数だがぼちぼち、という感じである。小学校の頃の話だから、10年前の動向だ。
次に聞くことは、それらの記録を、いつ、どのようにして、見直すか、ということである。
フィルムで撮影された写真は、たいてい「同時プリント」で処理されることが多いので、プリントが家にやってきてみんなで眺めたり、アルバムに貼り込んだり、ファイリングしたりする。
デジタルカメラの場合は、全部を一覧しにくいという構造もあって、気に入ったものをプリントしたり、スライドショーで見せたりする父兄ばかりではない。ときどき「撮りっぱなしで、あまり見たことがない」という学生さんがいる。
ビデオの場合は、もっとそれが顕著になる。私にも写せます、扇千景の8ミリフィルムは、1本のカセットが3分ないし4分程度の撮影しかできないが、デジタルビデオはカセットだと60分から90分、HDDやメモリーカードに記録だと数十時間の連続録画が可能である。どうなるか、と言えば、バッテリーの続く限り録画は続く。運動会の記録4時間ビデオが撮影されていても、被写体としても子どもがそれをすべて見ているとは限らない。一度見せられたが長いので途中でやめた、早回しにした、2度と見ない(見たことがない)のがほとんどで、何十回と見直したり反芻したりするような「鑑賞」はしないようである。

運動会や学芸会を必死に記録していたが、子どもの方は「そういえば、記録されていたなあ」という記憶しかなかったりする。

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