授業をやっていると、学生さんの反応がとっても新鮮なことがある。
ことに撮影作業では、びっくりを通り越して驚愕の事態に陥ることがある。
映像撮影と編集の作業では、メリエスがやったようなトリック撮影をする学生がよくいる。
人がぱっと消えたり、3階から飛び降りたり、ワープしたり、といったことだ。
映像上スーパーマン状態は、ちょっと気を遣うと簡単にできる。
しかし時々それでは飽き足らない学生が出てくる。
「3メートル近くの塀の上から飛び降りる」という設定で、学生が撮影をしていた。
ちょっと高いから、編集で上手くつないで、飛び降りたように見せなさいね、と助言をした。
しかし本人はそれでは「普通」なので、面白くなかったらしい。
実際に何回か飛び降りて、長回しして、「実際に俺様はスーパーマン」な撮影をした。
そういう体力勝負な作戦をする学生が、時々はいるのである。
翌日、本人は授業中に、具合が悪いので保健室に行きたい、という。
昼休みに足首に包帯をぐるぐるまきにして帰ってきた。
「スーパーマンな俺様」は、どうも足首をねんざしてしまったらしい。
普通の学生さんは、もちろんスタントマンではない。美術学校に来るくらいだから、運動神経持久力体力抜群スポーツなら何でもオッケーではないことの方が多い。
テレビでもよく「よいこのみなさんはまねをしないでください」というスーパーが入るが、「おとなのみなさんもまねをしない」方がいいのである。
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