授業をやっていると、学生さんの反応がとっても新鮮なことがある。
やはり、毎度毎度、ということもある。
コンピュータのアプリケーションを使って授業をしている。
基本的にアプリケーションの使い方そのものを教えているわけではなく、それを使って自分の作品を仕上げましょう、というスタンスである。どんな機械であれ、アプリケーションであれ、やれることで作品が仕上がるように課題を組む。
「先生」
と作業の途中で手が上がる。はいはい、何でしょう。
「これをああいう風に、こんな感じで仕上げたいんです」
うーむ、それはかなり込み入った注文だねえ。このアプリではちょいと難しいかなあ。
「いや、どうしてもこんな感じにしたいんです」
機械には出来ないことがいっぱいある。
あきらめが良い学生は、「機械の出来ること、出来ないこと」を見極める。
あきらめの悪い学生は、「どうしてもやる」と言って我を張る。
ティーチングアシスタントと一緒に簡単に作業できる方法を伝授してみたり、代替案を出してみたりする。
まあその「ねちっこさ」が、クリエーターには必要であることは否定しない。しかし、担当している授業で四苦八苦して完成した「どうしてもこんな感じ」は、あまり効果的には見えないことの方が多い。謎である。
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