授業をやっていると、学生さんの反応がとっても新鮮なことがある。
やっぱり、どうやって日常を過ごしているのか、不思議になることがある。
まあ時折「大道具」に近いものをつくることもある。
「どこでもドア」が必要、というのである。主人公が振り返ると、そこに扉がある、という設定である。
ドアが必要だよねえ。
「借りられますか」
扉だけじゃ、「開く」ことはできないよねえ。しかも特殊なサイズだし自立式の枠が必要だし。作った方が早いかなあ。
「じゃ、作ってみます」
お、がんばるねえ。
撮影前日、準備作業を見に行った。
ドア枠を組むのに、垂木を使い、大きな釘で、四隅を固定しようとしていた。釘が曲がってしまい、なかなか上手く打てないという。
こんな大きな釘、どうやったら曲がるんだ。どれどれ。様子を見る。
学生は、釘をちょっと垂木の上に刺して立て手を離し、金槌を両手で持ち、大上段に振りかぶる。
おいおい、左手で釘を支えないと。なぐりは、そんなに大きなストロークじゃなくても。
「押さえていて、左手を金槌で打ってしまったら、痛いじゃないですか。だから一発で打ち込もうとしてるんじゃないですか」
打った釘が、ことごとく曲がっている理由が判明した一瞬である。
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