機材が多くなった倉庫や教室を見ていると、気になるのは授業料、である。
今や、美術学校と言うのは、授業料がお高め、な学校のようだ。以前は、「工房」という名のスペースと、いくばくかの年代物の機械があったりするだけだった。美術系の学科は「アトリエ」というスペースである。
勤務学科では、先日書いたように、たくさんの機材があって、これだけで「ひと財産」だ。1台30万のビデオカメラが7台、1台20万のコンピュータが30台4教室、という具合だ。もちろん、学生さんの授業料(施設使用料とか設備費などという名称で徴収することもある)から捻出される。
美術系の学生は、自分で使う絵具は自前でまかなうので、機材も同様にしてはどうか、という話が20年以上昔にあった。今となっては時代を感じる発言だ。画材で数百万使うのは学生さんではちょいと大変だが、消耗品とはいえ「作品」として定着する。機材だと、あっという間だ。カメラ、コンピュータ、入出力装置、アプリケーションで、かなりの値段になる。それより高額な機材はレンタルだ。時間貸しスタジオ1時間数万円などは「ざら」である。
ともあれ、学内にはたくさんの「学習に使うコンピュータ」がぞろぞろと並ぶ部屋がいくつかある。こういう教室は、大学広報では効果的らしく、きれいに写真を撮影されてパンフレットに載ったりする。
機材使い放題! と勢い込んで入学した新入生の「授業料」から、それらは賄われる。私立の学校なので、きちんと元はとっているわけだ。
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