大人になって、水彩画をたしなむと、パレットを洗うということがあまり頻繁ではなくなった。
固形絵具だったり、透明水彩だったり、あまりパレットの上で混食しなくなったこともある。
平たいところをあとでウェスで拭き取っておしまいである。筆の方は獣毛を使うのであれば丁寧に洗う。
出入りしている美術館のワークショップ準備室では、描画用に刷毛を用意している。使い捨てではなく、高価ではないが、ナイロンではなく獣毛である。
講座終了後、後片付けをする。絵具を出したパレットや皿と、刷毛や筆は別に集めて、それぞれの洗い方を教える。刷毛や筆は、洗うための「たわし」ではない。皿を洗うのはスポンジの方が効率的である。
子どもたちが帰った後で、スタッフはもう一度、石けんで刷毛や筆を洗い直す。子どもの洗い方では足りないところがあるからだ。水気を切って、新聞紙の上に平置きして、陰干し、乾いたら収納である。
1987年の開館当時に購入した刷毛は、欠けることなく、全部今でも「現役」である。参加する子どもたちよりも、はるかに「年上」である。
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