2014年11月2日日曜日

消耗品

何を学習するにせよ、「道具」とか「材料」が、手近にあることは大切である。それによってインスパイアされることもたくさんあるからだ。

機材がデジタルになっていく、という過渡期にいた身としては、機材がどんどん「道具」ではなく、「消耗品」になっていくことが気になったりする。

ひところ、映像を学ぶ学生さんにビデオカメラ購入をノルマにしたことがあった。今よりも、まだまだモデルチェンジのサイクルが長いとはいえ、1年のときに購入したカメラで卒業制作が出来るようなクオリティが高い機材は、得てして1年のときにかなり奮発して買った高額なカメラだった。中の中、くらいのアベレージ程度の機材は、3年生くらいでもう少しクオリティの高いカメラに買い替えたくなる。結局、上級学年の貸し出し用にハイクオリティなカメラを購入するようになり、次第に下の学年にも貸し出すようになってきた。デジタル機材は「自前で購入」するものではなくなってきた。

現在の研究室の貸し出し機材の倉庫は、そんな感じで、そこそこ高額な機材が並ぶ。学生さんは基本的に機材を借りて作業をするようになった。

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