2012年2月17日金曜日

文集


同居人が6年生の担任になった年があった。
小学校の最終学年で、卒業関連の準備がいろいろと必要になる。
定番なのが「卒業アルバム」である。
係になった子どもたちと、アルバムに何を入れるか、かなり早い時期から相談する。
その年は、自分たちの顔だけでなく、それぞれの図画とお習字の作品をいれよう、ということになった。
自分の「今」を表す作品を、授業で作成し、それを残すわけだ。
アルバムのページには、今の自分を残そうというコンセプトである。

制作された作品を集め、番号順に整理したものが、自宅に持ち込まれた。
複写するのが私の仕事である。
図画の方は、旅行や遠足の思い出、友だちや家族、校内の様子など、さまざま。
お習字の方は、定番の「夢」や「希望」、「将来」などが多い。
何かお題があったのか聞くと、授業では「好きなことを書く」ことだけを条件にしたのだという。

なるほど。
一人のお習字の作品が、墨痕鮮やかに「寿司」だったわけだ。

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