大学にはもちろん、講義科目もある。
のだが、美術学校のメインは実技授業であるので、一介の講義科目の非常勤講師には手当もサポートも多すぎる、ということはない。
実技の科目なら、出席や採点の集計、教務とのやりとりは、専攻科目の担当職員がまかなうところなのだろうが、講義科目はそうはいかない。いくら人数が多くても、出席のカウントやら採点の集計も含めて諸々の事務雑務は講師の仕事になってくる。
次回の授業の仕込みに約1日、授業後の採点に半日、その集計に2時間とかかる。講師料は講義90分に対する価格設定なので、準備集計まで含めて時間単価を計算すると、とっても割が合わない。
それでも授業をするのはなぜか、と言うことにはなるのだろうか。
曾祖父が某大学の教員を要請されたときは、「給料は出せないけどよろしく」ということだったと言う。今やマンモス大学だが、戦前はそんなバンカラ、ボランティア精神よろしいところであったらしい。金勘定で、授業をするのも受けるのも義務的な今日とは違うような気がする。
今や金回りのいい大学のようであるが、その昔のボランティア精神はまだ生きているのだろうか。
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