なまもの、というのでよく思い出すネタがある。
田舎のおばあちゃんから、小さなトロ箱(発泡スチロールの箱)がクール宅急便で届いた。ガムテープで封がしてあり、赤いマジックで「生物注意」と書いてある。
受け取ったお嬢ちゃんは
「おばあちゃんから何か届いたヨー」
とお母さんである嫁さんに知らせる。嫁さんは2階でお掃除中である。
「なまものちゅういって書いてあるヨー」。
「なまものだからクール便で届いたのよ、冷蔵庫のチルド室に入れておいてちょうだい」
嫁さんはお嬢ちゃんに言いつける。お嬢ちゃんはトロ箱のまま冷蔵庫に突っ込む。
差出人の息子である旦那がご帰宅。
「今日はおばあちゃんからご馳走が届いたみたいなのよ、見てくれる?」
食事の支度中の嫁さんに言われて、どれどれ、と冷蔵庫を開ける。
「これだヨー」とお嬢ちゃんがトロ箱を指さす。
どれどれ、と旦那とお嬢ちゃんはガムテープを景気よく剥がす。
中に入っていたのは虫かご、もう寒くって瀕死の状態のスズムシだった。
生物注意=なまものちゅうい、ではなく、いきものちゅうい、だったのである。
教訓:トロ箱が届いたら、まず開ける。
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