2012年7月16日月曜日


友人が、医者への通院途中に犬に咬まれてしまったそうである。
動物に咬まれると、いろいろと狂犬病だの破傷風だの検査が必要で、消毒しておしまい、というわけにはいかない。
大けがではなかったことを祈るばかりで、いろいろと思い出すことがあった。

妹が小学校に上がる前の年齢だったろうか、近所に散歩に来ていた犬に咬まれたことがある。太ももをがっぷり、という感じで、慌てて駆けつけた母親が妹を抱え、私には留守番を言いつけて、どこかへ走っていった。
子供心に、ずいぶんと経ってから帰ってきた妹は、でっかい絆創膏を貼り付けていた。

それからまた年月が過ぎて、私も分別がつくようになった頃、あのときは大変だったねえ、という話になった。
母親は妹を抱えて交番に駆け込んだらしい。様子を聞いたおまわりさんは、獣医さんに連れて行ってくれたらしい。妹は犬猫病院で絆創膏を貼られて帰ってきた、らしい。

もう少し経って、私がもうちょっと分別がつくようになった頃、あのときはどうだったのかねえ、という話になった。
母親は実はパニックになっていて、駆け込んだ交番のおまわりさんもとっさのことで慌てていたらしい。もしかしたら、妹が犬を咬んだと勘違いしたのかも知れないし、狂犬病は獣医さんで治してくれると思ったのかも知れない。でも獣医さんは慌てず騒がず消毒して絆創膏を貼ってくれたのだそうである。

犬に咬まれたことで犬嫌いになったということはよく聞くが、そんなことはなく犬好きな妹である。

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