2012年7月18日水曜日


太ももをがっぷり犬に咬まれても、妹に「トラウマ」という言葉は存在しない。犬は好きなのである。

彼女が二つか三つの、ご幼少のみぎり、庭の池で溺れかけたことがある。鯉がいたりするのだが、子どもの膝丈くらいの深さの池があった。茂みに囲まれているので、縁石は苔むしていてよく滑った。案の定、妹は滑って転んで池の中なのだが、なぜかうつぶせに池の中に落ちてばたばた手足を動かしていて、自分の足で立とうとしない。びっくりした私の悲鳴で祖母と母が家から飛び出して、妹をすくいとった。

げぼげぼと咳き込んだりしていたのだが、これもトラウマとなることなく、今やスイミングプールに足繁く通っている妹である。

妹に「トラウマ」という意識は決してないのではないか、と勘繰っている今日この頃の、トラウマだらけの姉である。

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