2012年7月28日土曜日

ローン


動画を扱うメディアが、フィルムからビデオに代わるのに何年かかっただろうか。しかしそれよりも早いのは、コンピュータをとりまくものの開発スピードである。
こちらは、もっと早いので、学校現場などちょいとゆるめに時間が過ぎているようなところにいると、あっという間に取り残されていく。

20年近く前のことになるが、学生が1年生の終わり頃に、一発奮起してパソコンを購入した。周辺機器やソフトも含めて70万円以上になっただろうか。彼としては一生の仕事の元手になったと感じることが出来たのだろう、4年ほど、つまり48回ローンで返済計画を立てた。
届いた大きなパソコンで、意気揚々とコンピュータグラフィックの自主製作を始めた。

一般的に、うちの学生さんはあまり「金持ち」ではないし、その頃はあまり「アカデミックディスカウント」という制度もなく、もちろん「下取り」というマーケットもなかった。
彼が3年になった頃には新型が出て、メモリは半額、4年になった頃にはもっと新型が出て、卒業制作の頃にはずいぶんと「型落ち」になった。同じ性能のマシンが、四半分ほどの値段になり、大きさも半分ほどになったが、ローンはまだまだ残っていた。

以来学生さんには、早いうちに自分のマシンをローンで買わないように、が教訓である。

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