着慣れない制服を着ている新入生を見かけるのも、4月の風情である。
私は中学高校と一貫校で、着るものは全部「お決まり」、つまり「業者指定」だった。ブレザーとスカートはもとより、レインコート、オーバー、セーター、カーディガン、マフラー、ソックス、通学用の革靴、雨靴、校内用の履き物も全部「お決まり」、もちろん学生カバン、副カバンという手提げも「指定業者から指定品を購入」である。よくぞ弁当箱やハンカチ、下着まで「指定」にしなかったと思ったものだ。
こんなにたくさん入学時に揃えるなんてものいりだと思ったら、母親の方は澄ましたもので、これで冠婚葬祭も行けるのだから、かえって「よそいき」をいちいちTPOに合わせて揃えことを考える必要がなく経済的、と言う。妹の方は中学校は私服、高校は制服だったが、公立だったので比較的規制が少なかった。だから「よそいき」も必要だったし、服飾雑貨などもそれなりに必要で、あれこれ悩んだりして選んでいた。
そういう意味で言えば、「制服」とか「お決まり」というのは、らくちんなものかもしれない。
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