2014年6月23日月曜日

意外性

ビデオと言う機械は同時録音することが一般的である。被写体の話し声も、周囲の雑音も、もちろんカメラマンの独り言も、カメラは録音してしまう。

ビデオカメラはもとより、マイクで収録した音を確認したときに気づくのは、いろいろな音が入り込むことだ。人間は、脳みそが「聞きたい音」だけを抽出する。しかしマイクはすべての音を均等に信号にしてしまう。空気の「振動」を拾って記録するので、人間が音だと思っていないものであっても記録する。
だから、人間の耳で聞いた音と、その現場で録音した音は、違うことが多い。
一番多いのは「ウィンドノイズ」だろう。風の強い日に撮影しても、人間が感じるのは木々の枝葉がたてる音だったりするのだが、マイクは「ぼこぼこ」というノイズを拾う。
マイクの躯体やケーブルを触っていると、それも音として拾ってしまう。ちょっと擬音語にしにくいのだ、がやはり「ぼこぼこ」とか「ざりざり」といったノイズに聞こえる。
カメラマンの独り言や鼻息も意外に拾ってしまう。ぶつぶつ言う癖のある人は要注意である。

フィルムであれば、後で全部アフレコ、という作戦を取ることが多いので、逆に撮影中は大声で指示を出していたりすることがある。
ビデオカメラは同時録音で、どこかにマイクを仕込んである、というのが、ミソである。

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