さて、ほどよくぬるく仲良くなったクラスで、グループワークを始めることになる。
いくつかのグループに分けるのだが、分け方がいくつかある。
名簿順、成績順、身長の高さ順、というのが、小中学校ではよくやる作戦である。
もう少し知恵がついてくると、じゃんけんしたり、あみだくじをつくったりする。
大学生ではもう少し民主的にやろうかと思ったことがあった。グルーピングの条件だけ伝えて、学生にお任せする方法である。
そうすると、何年かに一度、「この指とまれ方式」というのが出てくる。「一緒にやりたいひとは集まってください」というやつである。
この方法だと、仲良しがグループになりやすくなる。きゃー、一緒にやれるねー、と最初のテンションがえらく高くなる。
こういうチームは、途中で沈没しやすいので要注意である。仲が良すぎて、前が見えないタイプになりがちである。誰かが遅刻したり、約束を破っても、「うーん、こんどから気をつけてね」ということで済んでしまう。気がつくと、仲良しに名を借りた「おさぼりメンバー」が出現する。4人のうち1人が、「おさぼり」すると、しわ寄せは他の3人にいく。25パーセントの労働が、33パーセントになってしまうのだから、それなりに大変である。甘く見ていると、おさぼりが増えたりする。4人の仕事を2人でやる、ということは労働倍増である。真面目にやっている方が馬鹿を見るわけで、仲良しだけにお互いに注意しづらいらしく、なんとなく労働力半減のままゴールまでたどり着く。案の定、作品は、「半分並み」になる。同時に「仲良し」も解消したりする。
あるいは一方で、グループとして上手く組めなかった「はみだし」メンバーと言うのが出現する。だれとも仲良しではなかったり、仲良しが5人いるのだが、グループは4人までという条件だったりする場合である。そういうのが集まって1グループを構成することが時々ある。ほとんど話をしたこともないので、「話し合い」が出来るようになるまでに時間がかかる。
たかだか数人のグループを作るのも、けっこう大変である。
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