勤務校に非常勤として通い始めてしばらくになる。
勤務校は、実技系の学校なので、教育体制が文科や理科の学校とは少し違うところがある。同居人はいくつかの大学の非常勤なのだが、同じジャンルの実技系だったりすると、様相が少し似ている。同じなのは、非常勤の数が多い、ということであろうか。
名簿やシラバスを勘定してみると、専任よりも非常勤の数が遥かに多い。特に実技系では1クラスの受講生を多くは出来ないので、自然と教員数が必要になる。専任よりも、非常勤でカバーする、という状態になる。
時代の要請かもしれないが、私の学生の頃よりも、1クラスの生徒数は少ない。コンピュータなど、機材を教える授業になるとなおさらである。だからと言って、専任の数は増えない。学生総数は変わりないからだ。
一方、大学のカリキュラムは専任が組む。クラスは増えるが、専任は増えないので、授業は非常勤がやっている、ということが多くなる。
私が助手をしていた頃は、担当学年の授業に、時間さえあれば見学していた。しかしその頃でさえ、専任の先生はたいがいが「おまかせ」だった。それでも何とかなっていたのは、専任と助手はしじゅう話し合い(会議だけではなく、よく飲んだり遊んだりもした)、授業数も非常勤講師も、把握できる程度の数だったからだろう。
昔も今も変わらないのは、専任あるいは助手と非常勤という「たて」関係は構築しやすいが、非常勤同士の「よこ」関係は構築しにくい、ということだ。隣の教室ではどんな授業をやっているか分からない。それが高じると、学生が「違う授業で、同じネタを何度も聞いた」という状態になる。
これじゃいかん、とたいていの場合は「懇親会」というのが開催される。しかし、顔合わせでおしゃべりする程度で、実務会議には至らない。同居人の学校の方は、私のところよりも、数多く「懇親会」が開催されている。同居人は「名刺交換会」と割り切っているようだが。
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