2012年12月26日水曜日

半分

美術学校だから、なのか、ということはさておき、男子学生の多かった学校のようなので、その手の思い出話にはことかかない。

美術学校なので、人体デッサンとか素描とかというのも、当然課題になる。
もちろん「生」のニンゲンがモデルである。

男子学生が多かったようなので、女性モデルさんとはお互いにそれなりに気を遣ったのだろうが、卒業生に写真を拝借したりすると、モデルさんと校庭で記念撮影、とかツーショット、とかいうのがときどき出てくる。私の頃の「モデルさん」というのは、もう少し近寄りがたい雰囲気だったので、そういった写真が出てくると意外に思うことがある。
当の写真の主は、その頃のモデルさんのエピソードなどご披露してくれたりする。いわく、お茶をした、とか、中庭でお昼を一緒に食べた、とかいったもので、かわいらしいものだ。
時に、モデルさんと郊外にスケッチに行った、という積極的な学生もいたりした。もちろん、スケッチどころではなくデートが目的、貧乏でない「お坊っちゃん」な学生の場合である。

誘ったのは当の本人だと言う。聞いている時点でもうすでにいいトシの爺さんなので、「話半分」で聞いていたりはするのだが。

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