小学生と変わらないと思う一方で、大人並みだなあと思うこともある。
美術館の講座で、工具を使うことがある。木材や金属も使うので、大型のカッターやノコギリ、ノミ、ヤスリなどを使う講座もある。子どもは自宅では大切な「お子様」なので、危険な工具など使わないだろうから、丁寧に使い方を教える。持ち方、構え方はもちろん、怪我の仕方も指南する。こんなふうにつかうと、指を怪我していたいですからねー、注意しましょう、という具合である。大人の講座では、使ったことがあるだろうから、一応念のためにだが、使い方は教える。
怪我をしたり、工具を壊したりするのは、大人の方が断然多い。カッターで直線切りをするときに、着る直線の上に自分の指を置かないように、と注意する。子どもの方は、「定規を置く。カッターの刃を出す。定規を押さえる。指の位置を確認」と、一つ一つの動作を指さし確認している。一方大人の方は、定規を置いたら、カッターの刃を出し、確認もせずに使い始める。案の定、定規の端から指の先がはみ出ている。カッターの刃は使い古されていて切れ味が鈍いので、力任せに切ろうとする。つい刃先に力が入り、勢いで指まで切ってしまう。「わかっているつもり」なのが、危ないのである。
先週も学生がカメラを落とした。三脚の上にカメラを載せたまま、脚の長さを調節しようとしてバランスを崩したらしい。
その数日前には、「三脚の脚の長さを調節し、安定していることを確認してからカメラを載せる」ことを注意していたのに、である。
うーむ、やはり小学生ではないようだ。
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