「行動記録」の他に多いもの、と言えば「趣味、嗜好」である。
十数年前は、読書好き、ピアノは10年習った、実は黒帯、といった「得意技」、隠し芸大会のような講評会だった。いまどきの若者、と言えば、スマホ中毒、音楽中毒、テレビゲームや漫画、アニメ好き、と言ったところで、クラスに数名同じネタがかぶり、「自己紹介」とは言いにくい状態だったりもする。特に「いまどき」だと、映像上の表現もほぼ似たり寄ったりになる。毎年100本近く見ていると「ああまたか」というのが出てくるようになった。どうしてもステレオタイプになりやすいネタである。
授業中にスマホ、食事しながらスマホ、歩きながらスマホ、中庭のベンチでスマホ
特にスマホ世代でない世代から見ると不思議なのは、「スマホでぽちぽちしている」という描写はするのに、「スマホで何をしているのか」という描写が少ないことである。「歩きスマホしている」のは地図を見ていないと全く歩けない「とんでもない方向音痴」なのかもしれないし、授業中は辞書を引いているのかもしれない。もっとも、学生の作品ではこんなところのバリエーションでしかない。むしろ先日の新聞で読んだ、「電車のホームで歩きスマホをしていて、スマホをホームから線路に落とし、飛び降りて拾おうとして電車にはねられて大けが、無傷で拾い上げたスマホの画面を眺めてすりすりしながら救急搬送された」ネタの方が、「いかにも今日的」ではある。
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