2013年1月20日日曜日

寄り道


日本の社会で理不尽だなあ、と思うのは、結局「敗者復活戦」が社会ではあまり見られないからだ。最終学歴と新卒で入社した会社が人生を決めてしまうシステムが、まだまだ一般的だ。今や中卒の国会議員は皆無に近いのではないだろうか。

美術学校ではそんなことはあまりない(というか、ほとんどない)。大手の会社に就職しても、転職したり独立したりするケースが多い。成功したケースはメディアに取り上げられたりするので伝わってくるのだが、反対のケースは伝わってこないだけだ。
我々の世代だと、「喫茶店のマスターが夢」ということをよく言った。今だと思いもかけないところで「えっ、ご同窓だったんですねえ」ということもあったりする。
知人の娘など、油絵学科を卒業して、念願のゲームメーカーに就職、2年ももたずに退職、現在ホームヘルパーの資格取得のために専門学校にお通いだったりする。私が「よいよい」になったときに来るヘルパーが、後輩だったりするかもしれない。

ただ、こうした「いろんな寄り道」を知っている人が、社会に増えてくれば、もう少し渡りやすい世の中になるのかもしれないなあ、と思ったりもする。

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