閑話休題。実技授業の講評の続きである。
ペーパーテストと違って、さまざまな作品が提出され、並ぶのが、実技授業である。課題によっては「正解」があるのだが、たいていの場合は同じものは二つと並ばない。作品に対して、先生が「講評」と称してコメントするのが、美術学校のスタイルである。
私が学生だった頃は、「良い」のにヒトコト、「よろしくない」のにヒトコト、あとは「その他大勢」なのでノーコメント、だった授業があった。コメントをもらうためには「良い」作品にしなくてはならない、ということである。
複数の教師が担当している授業だと、先生がディスカッションしながら進める、というスタイルもあった。一つの作品に対して、複数の教師がそれぞれにコメントする、といったケースもある。ドンドン脱線したり、時間が押してしまったり、授業が飲み屋に移動したり、ということもあった。面白かったのは、たくさんの「ものの見方」がある、ということである。途中で教師同士が討論を始めることもあった。さて、誰の作品を見ていたんだっけ、という感じである。
最終的に成績はどうあれ、そういった考え方を知ることは、私にとっては面白かった。
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