2016年2月13日土曜日

好き

教える側になると、当然のことだが、見ているクラスのことしか見なくなるので、回りは何をする人ぞ、という感覚に陥る。もちろん自分のクラスはほっておいて、隣のクラスに紛れ込むわけにはいかない。小学校と違って、学習指導進行のモデルケースがない。自分の時代を考えると、独学しかなかったので、興味津々である。プリントを配布しているよと言えば、1部くださいと図々しくコピーをもらったりする。独学世代は失敗も多く経験していることもあって、なかなか内容もツボを得ている。
一昨年は1年生の授業で「合同講評」、他のクラスの作品を見ましょう会、というのをやった。他のクラスの作品や講評には参加できないが、まあ片鱗でも覗こう、という趣旨である。こっちの授業ではぱっとしなかった学生が、他の科目では結構良い作品をつくっていたりする。人間誰しも得手不得手があると、こっちも少し安心する。そんなときに、ひとりの専任教員が学生の作品にコメントをしていた。「僕はこの作品が好きですね」。

うーむ。講評で「好き嫌い」を公言するのは、いいのだろうか。 

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