どんなお仕事であれ、やってみなくては分からないことがたくさんある。若い頃はどんな無理なことでも乗り切れる、と思ってしまうところがあり、回りに無謀、と言われても、そんな業界に入っていくこともある。
勤務校でやっている授業が「映像」関係なので、当然のようにそういった嗜好の学生が集まってくる。ゲーム業界はもとより、アニメ、映画、テレビ局、映像アーティスト、などというのが代表的な「憧れの職業」である。業界では「即戦力」が好まれるので、そういった方向を目指す若者は、専門学校を目指すことになる。
特にこの業界は、ずいぶんと以前から「下請け」な体質である。お仕事の量は大量、作業期間が短く、テレビシリーズなどになると、とても予算が小さくなる。当然のようにしわ寄せは下請けの人件費に影響する。例えば、ここ10年ほどは、アニメーションもデジタルな作業になった。だから、作業はデータのやりとりで済むようになった。日本国内の人件費では賄えなくなって、外国への下請けも行われるようになった。ただし、国内同様のクオリティが担保されるとは限らないので、外注したが納品後国内で再調整が必要になるケースもある。だから国内の作業員もある程度の数は確保されているのだが、作業としてはかなり大変なので、「入れ替わり」が激しい。だからこそ、毎年一定数の「求人」がかかる。
「夢の世界」は、血と汗と涙でつくられている。
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