同居人が小学校で図工の授業をしていた頃、「おうちから古新聞を持って来てください」とアナウンスしていた。新聞を購読しないご家庭もあったり、忘れてくる子どももいるわけだから、保険の意味もあって、同居人はときどき「ご家庭にある古新聞」を持参する。
新聞というのは、ニュースだけが掲載されているわけではなく、テレビ欄もあれば家庭欄もあり、スポーツ欄もあれば社会面もある。
大掃除やら引っ越しで、古い古い新聞が出てきて、つい「読み」ふけってしまうのは、人間の性である。それは子どもとて同じなので、難しい漢字は読めないながらも、読める字だけ拾って読んでみたりする。だから、子どもが使うことを考えたら、駅売りスポーツ紙などはあまりよろしくはなかろう。
今日も先生はご家庭にある古新聞を配布して粘土細工である。
「先生」
と作業中の子どもから手が上がる。
何かなーと、同居人は近くへ寄る。
「この答え、違ってます」
子どもの机の上に広げられた新聞にはクロスワードがあった。
同居人は時々新聞でクロスワードを楽しんだりするのである。
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