東日本大震災のときに、津波で流されたアルバムや写真の復元作業と言うのが話題になった。写真関係の学生などがボランティアで復元作業をしていたのが、しばしばニュースで取り上げられた。
復元できるのは印画紙、あるいはネガで回収されたものである。泥や砂、汚れを落として、複写、レタッチなどの作業をして、また紙の状態にするのである。
ところが、光ディスクやメモリーカードで回収されたものは、読み込めるか読み込めないかの、二者択一、状況によっては読み出し装置にかけたくないものもあるわけで、どちらかといえば「復元」という段階には至りにくい、という話を聞いた。
実家でも、たくさんある写真をデジタル化しようか、という話をしているようだが、それが10年ほど前なら、フロッピーディスクに入れようとしていたわけだ。その頃に使っていたリムーバブルディスクで生き残っているものはない。フロッピー、MO、ZIP。それより前の人と話をすると、5インチ、8インチ、などという話題になる。ディスクは「生きている」かもしれないが、データを読み出す装置があるかどうか、わからない。装置があったとしても、いまどきのコンピュータがその装置を動かせるかどうか、わからない。
結局安心なのは、紙の上、であるのかもしれない。
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