2015年3月11日水曜日

4年

高速道路の途中、帰宅制限区域には、大きな袋に入って大きなシートで覆われたものが、更地に積んであるのが目につく。除染中というピンクや黄色ののぼりが並び、近くで重機が土を掘り起こしている。もうすぐ4年、それでもまだこんな状態であることが歯がゆかったりする。現地に住んでいた人の悔しさはいかばかりかと思う。こんなツケを他人にまわして生活すべきではない、と思う。

そんな避難区域を抜けると、道路の両脇は見渡す限りの田んぼの風景である。通っている道路が防波堤になったらしく、左手側は「普通」の風景だが、右手の海側は重機が入って工事中、あるいはここ数年田植えした様子がない場所が散見される。もともと地面が低いようで、用水路の水位が近い。東京に住んでいると、江東区あたりがそんな感じだろうか。

仙台から取って返して帰路は東北道経由、同居人の友達を白河に訪ねる。インターを降りたら、こちらにも「除染中」ののぼりがちらほら。友達宅も来週は「除染作業」が入るらしい。何をするのかと言えば、屋根を洗い、洗浄した水を回収、家の周囲の土を入れ替えるそうである。4年もたっていまさらだよねー、という話になった。4年間で何回の雨雪が降ったことか。その間にも、庭に草花を植え、ハーブを養っていた。

やっていることは無駄ではないのだろうが、なにかちょっと不思議な感じがした。

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