2014年5月4日日曜日

ふるい

もちろん、長い目でみていれば、だんだんに子どもの性向というのは変わってくるのだろう。
いちばんよく言われることは、学習指導要領との関連である。ちょっとトラブルと、「どうせ私たちはゆとり世代ですから」というのが、言い訳の「合い言葉」だった時期もあった。
少子化になって、大学も増えたので、入学試験の競争率も低くなった。状況としては「入りやすい」というわけだ。そうなるとどうしても現役が増えて、浪人は少なくなる。景気が悪くなれば、首都圏在住のご家庭の子どもが増える。地方にも美術系の大学が増えたので、地方出身者が減る。入学試験の選択科目のバラエティーが増えたので、入学時の学生の意識の差はむしろ大きくなる。入学試験は「篩」としてはあまり機能していないのかもしれない。

親兄弟から絶縁を言い渡されたり、行くんだったら自分で稼げと言われたりする「背水の陣」みたいな学生がいたのは、今は昔である。
今時の学生さんたちは、よく言えば、おっとりしていて、真面目で熱心。ハングリーではないし、ガツガツもしていない。
一方で、あきらめも早く、要領はとても良い。無駄な労力を使うのを厭う。「見本」や「正解」、「高得点」「高評価」「ほめられること」にはこだわる。

ときどき、ちょっと、周りを見回して、寄り道するくらいの、余裕が欲しいなあ、と思うことがある。

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