初年度の学生の口癖は「おれらモルモット」だった。
良くも悪くも、どちらも五里霧中だったことは、教わる側も教える側も分かっていた。小学校や中学校ではないので、まあそれはお互いにある程度は納得していたことだ。
初年度の学生の動向が下級生のカリキュラムに反映されるので、まずかったことはだんだんと改善する方向にはなる。一方で、初年度の学生だと「オーバーサービス」になることもある。まあここまで面倒見なくてもいいかねえ、と次の学年からは考える。だんだんと淘汰する方向になることもある。
初年度の学生だと、これからなるべき「見本」というものがない。目星がないのは不安でもあるが、一方では「言い出しっぺ」になれることもある。こんなことやりたいなー、と言うと、それじゃやってみるか、とセッティングしてみることが何度かあった。さまざまな条件もあって、授業のカタチとして定着したものは少ないかもしれないが、それは作業の結果によるものだ。
トライする、という経験は、現在10数年の先輩という「見本」を見ている今の学生には、なかなかやれないことだったりもする。
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