2015年7月11日土曜日

把握

たいてい授業の出席日数が危ない学生が、クラスに数名ほど発生する。以前は忠告せずに、授業を終了、課題作品の提出のときに、警告の掲示を出した。「以下の学生は出席日数不足のため課題は受理しない」。

それでもゴリ押しして課題を提出する学生がいる。翌日また掲示を出す。「以下の学生は出席日数不足のため、課題を受理しない。したがって採点もできないのでそのまま持ち帰るように」。

たいていの学生は「出席日数不足」に思い当たる節があるので、数回そんなやりとりをすれば、納得する。

しかし、ある「記憶障害」な女子学生は、そのクレームを教務課に持って行った。
「課題を受け取ってくれません」。

当然教務課から問い合わせが来る。「なぜですか」。
こちらのお返事は「出席日数不足なので受理できません」。

教務課はその返事を「記憶障害」ちゃんに伝える。「記憶障害」ちゃんは、教務課のカウンターでかなりゴネたらしい。教務課から「出席簿を見せてくれ」と連絡が来た。持って行って見せたら、教務課は納得した。
「記憶障害」ちゃんの出席日数は3分の2、しかしその出席はすべからく遅刻だった。

その頃の学校のルールは、出席3分の2で課題提出権利取得だった。「記憶障害」ちゃんはぎりぎりでクリアしようとしたらしい。しかし、遅刻ルールというのがあって、遅刻3回で欠席1回、というカウントルールがある。だから、出席日数は3分の2に満たない。
「記憶障害」ちゃんがぎりぎりでクリアしようとしたなら、カウントミス、あるいはルールを熟知していなかった、ということである。

ルールがあるなら、事前にきちんと把握しておかなくてはならない。

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