2014年8月2日土曜日

行脚の結果

出身大学のOB会の「幹事さん」というボランティアを10年ほどやっていた。今は無事に任期終了、外野である。

学校は美術系としてはそこそこ歴史がある。そもそも美術系の学校などほとんどなかった時代なので、全国各地から学生が来る。
当初は「父兄会」みたいなかたちで始まった団体だが、そのうち卒業生だけが集まる会になり、一般的な「同窓会」になった。
美術系の卒業生が群れると何をやるか、と言えば展覧会である。ひとりで画廊を借りるよりも、数名で借りた方が安上がり、まあそれが出発点であるにせよ、今や全国各地に支部のある団体である。

全国各地、というのがミソである。北海道から沖縄、海外にも今はいくつか支部がある。支部は数名から数十名の団体である。群れて何をやるか、と言えば展覧会か飲み会である。他の美術系の大学では全国に支部がある、というのはあまりない。勤務校の場合、2代目理事長が受験生を集めるために全国各地を卒業生を訪ねて行脚して、学校名を周知するためのご協力をお願いした、というのが発端の任意団体である。
そのうち卒業生が増えて、ある程度の大きさになってくると、それなりに組織的に動くことになる。一方で、東京にある大学を卒業しても就職のためにUターンだのIターンだのするOBは少なく、地方支部の幹事さんは高齢化していく。美術学校の卒業生など協調性に乏しいく、群れることは好きではないのが多い。

まあ、そういう小さな「地方支部」を束ねたOB会、というのが、出身大学のOB会組織である。弱小学校世襲の2代目理事長の行脚の結果である。

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