勤務校の研究室にはコピー機がある。今やオフィスの必需品である。多くのこの手のオフィス用機械がそうだが、これもリース物件である。両面読み取りフィーダー、ソーター、ホチキス止め機能があって、プリンター、ファックスもできる。なんでもこい、というのがここ数年の流行である。
四半世紀前はこんなものはなく、あっても高嶺の花だった。コピー、と言えば、青焼きである。当然のように、授業内でプリント配布などない。あったとしても、最初の授業での「ガイダンスシート」程度である。その頃は、「コピーする」ではなく「ゼロックスする」だったし、英語で言えば「photocopy」である。
ゼロックスがぼちぼち普及してきた頃は、まだまだアナログな機械で、拡縮率は数通り。それがデジタルになり、1%単位で拡縮できるようになった。画期的だ! と感動したものだが、その普及に伴って、デザイン事務所からは「デザインスコープ」がなくなっていった。デザインスコープというのは何か、というのは余談になるので置いておく。
その時分から授業内配布プリントというのがぼちぼち増えてきた。相前後してワードプロセッサというのが普及してきて、レジメをつくってくる先生が増えてきた。研究室のお仕事に、授業用プリントのコピー作業、と言うのが増えたわけだ。
さて、同居人の場合は、大人数の授業なのでプリントは100部。学校では、同じ時間帯にいくつもの授業があるから、それぞれ100部ほどプリントする先生がいる。プリント1枚、で済む人はまれで、中にはひとりに10枚近くのプリントを1日に配布する人がいる。授業開始時間よりも早く控え室に行くのは、コピー機争奪戦があるからだ。
毎日コピー機さんお疲れさま、である。
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