ポケベルの次がPHSや携帯電話であった。
最初の頃は大きくて、重たく、通話範囲も大きくなく、通信料金も高かった。伊丹十三の「マルサの女」という映画に、当時の携帯電話が使われている。携帯、といっても、ショルダーバッグくらいのものである。ポケットにはとても入らない。
それが、ポケットに入るほど、小さくなり、軽くなり、通話料金も下がった「PHS」というのが、個人持ちの情報携帯端末になり、ポケベルは流行らなくなった。入れ替わりにサービスの終了がアナウンスされた、という感じだった。
最初の頃は単に通話だけだったのが、携帯メール、というのが使えるようになって、ポケベルに取って代わった、というのが印象だった。女子高校生が打つのは、公衆電話のプッシュボタンではなく、自分の携帯電話のボタンになっただけである。右手の親指が恐ろしく早く正確に文字を打つ。「親指姫」などという言葉も出てきた。
PHSは都市圏の、あまり広くない範囲でのサービスだったが、それなりに利用料金が安く、瞬く間に若年層が使うようになった。
競争のように、携帯電話がだんだんサービスの範囲を広げ、通話料金を下げるようになり、決定打だったのは「iモード」だったかもしれない。携帯電話でネットワークで通信できる、というのが売り物だ。
パソコン通信がインターネットになり、そろそろ普及し始めようかという頃、の話である。
学生さんも、携帯電話で連絡を取るようになった。下宿に固定電話を引かなくなったのは、この頃だった。
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