2013年11月19日火曜日

似たもの

ご兄弟だと声が似ている、というのはよくある話である。
ときどき、親子でもよく声が似ているケースがある。

「もしもーし」
…と、私。
「はいはい」
「田中君ですか」
「はいはい」
「今日の授業のことなんだけど」

しばらーく、話をしていて、こちらの用件が一段落する。
「はいはい、ではタロウに変わりますねー」
「……」
「はいタロウでーす。今の親父でーす」

田中君には違いないのだが、結局同じことを二度言う羽目になる。
お父さんは授業には来ていないので、その時点で学生であるところの田中君に変わってほしいのである。
後で聞くと、タロウ父はよく田中ムスコと間違われるそうなので、お互い悪のりしているらしい。タロウ本人は親父宛の電話でよく話を合わせていたりするようである。親子である。

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