2013年11月13日水曜日

貯金箱

学校の授業中にスマホをいじっている学生を見ることが珍しくなくなった。
通信用の機器や技術の開発と発達と普及はめざましいものがある。
10年ひとむかし、どころではなく、1−2年が「ひと時代」にも思えるほどである。

子どもの頃は、すべての家庭に固定電話が入っているとは限らない時代だったので、小学校の連絡網では「その子の家に直接行って伝える」というのが、列の後ろの方に入っていた。

電話のあった我が家では、電話がかかってくると、向かいの家宛であったりする。電話番号を聞いて、一度切る。向かいの家の人を呼びに行き、電話番号を渡す。向かいの家の人は小銭入れを持って、我が家を訪れる。玄関の脇にある電話で、電話局の交換手を呼び出す。通話が終わると、先ほどの電話の通話料金を交換手が教えてくれる。電話の横には貯金箱があり、その通話料金を入れる、という感じだった。
よそのうちなので、込み入った話は出来ないし、無駄話や世間話もなしだ。電報というのもまだよく来ていたので、電話は「緊急の用件を伝える」ものだった。

母の住んでいた家は、玄関脇に「電話室」があったそうである。通っていた私立小学校の入学は「家庭に電話がある」のが条件だったそうである。戦前の話である。

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