さて、10年ほど、という期間で、周囲の状況もずいぶんと変わった。
現在住んでいる場所は、50年ほど前に宅地開発された地域だ。いわゆる「新興住宅地」の様相である。開発したのは私鉄傘下の不動産業者なのだが、その私鉄の駅まではバスで15分ほど、歩くのはちょっときついエリアである。
父が若いときに買ったのだが、家を建てるチャンスもなく、長い間更地になっていた。そこに上物だけつくらせてもらった。
宅地開発されたときに住み始めた世代が、ちょうど父の世代だ。私が引っ越した頃は既に子ども世代は独立しており、大きな一軒家に夫婦住まい、というパターンが多かった。それから10年あまり、父親世代もぼちぼち鬼籍に入りつつあり、大きな一軒家に老人一人住まい、というパターンが増え始めた。そうはなっても、子ども世代は帰っては来ないのである。
地所がそこそこのサイズなのだが、お世辞にも駅が近い、小中学校が近い、という環境ではない。100メートルも行かない通りの向こうは東京都なので、行政の福祉のありようの格差が気になる場所ではある。
最近は空き家も気になるようになった。多摩ニュータウンなどの状況がメディアで取り上げられることがあるが、どんな地域であっても「新興住宅地」はご同様で、その規模や住宅状況が違うだけだ。
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