2016年6月6日月曜日

禁じ手

学生にテーマを決めさせて制作をさせている実習である。撮影場所や機材、スケジュールなど、課題であるからそれなりの制約はある。ずいぶん以前に「一億円」のネタを書いた。まあ、そんな感じで、こちらの想定しない内容というのもそこそこ出ては来る。
今年最初に担当したクラスでは、なぜか「死にオチ」がブームである。痴話げんかの末衝動的に男を殴り殺す女、だとか、学内に悪霊がいてつぎつぎに学生を殺して回る、などという内容である。
私の頃は「死にオチ」「夢オチ」は禁じ手だった。どんな荒唐無稽なお話であっても、最後にチャラになる、あるいは途中がどんなにまずい構成になっていても、ドラマチックに見えてしまう、という卑怯な作戦だからである。
今年はさらに、血糊や絵の具を塗りたくり、床に赤い絵の具をぶちまけ、「死体演技」つきである。

うーむ、君たちはよほど他人を傷つけたいのか、自分で傷つきたいのか、どちらなのだろう。 

0 件のコメント: