2016年6月27日月曜日

教室

今年度は、こういった「横並び」な学生が多い。
こういう場合は、得てして学生さんの気分は「高校生の延長」である。遅刻は少ないし、欠席も少ない。言ったことは当面きちんと作業をする。
反面、実習中に居眠り、授業中のスマホいじり、最近はTwitterでなくLINEでおしゃべり、授業中にこちらが伝えたことはアタマの中を素通り(こういうのを青函トンネル状態と言う)、授業の予習復習はあまりしない。教室には「いるだけ」になる。
どうなるかと言えば、同じことを何度も注意する、具体的な作業内容を伝えないと作業が出来ない、前日に伝えたことも反復できず健忘症状況になる。欠席が多くなった学生がやってきて心配するのは「単位は取れるのでしょうか」であり、自分の学習状況の進行具合ではない。

学生数に対して学校が多くなると、必然的に競争率が下がる。そのため、学生の質は必然的に落ちてくる。以前のような授業をやっていては学生はついてこられなくなっている。
今日では、学生に授業の参考図書を口頭で伝えてはだめなのである。参考図書を板書しても、参考図書のリストを配っても読まない。参考図書を強制的に買わせても読まない。必要箇所をコピーして配布し、授業中にみんなでつきあわせて声に出して読み合わせなくては読みこむことができない。
担当している授業では教材としてチャップリンの「移民」という映画を見せているのだが、時代背景を分かる学生はほとんどいない。物語が描いているのは「1400年頃」と言ってはばからない。どんどん授業は授業内容以外のことでフォローが増え、脱線する。結局以前よりも伝える内容が減る。

うーむこれで大学の授業内容を担保しろ、などという人の気が知れない。 

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