居住地域が首都圏、年齢がほぼ横並び、というクラス編成が多くなる。何がよろしくないか、と言えば、クラスのメンバーに多様性がなくなってしまうことだ。どうしても井の中の蛙、どんぐりの背比べ状態である。とてつもない苦学生と大金持ちは出現率が低いので、家庭環境も経済環境もほぼ横並び、考えていることもほぼ横並びである。中学校や高校のクラス構成とあまり変わらない。
こういったクラスで何が起きるか、と言えば「楽屋落ち」で終始することである。年齢がほぼ同じだと、遊んでいるビデオゲーム、流行している歌手の唄、熱中した漫画などが似通ってくる。彼らにとっての「共通認識」が、世界の全てのように思えているようだ。
一方、学校の外に出れば、同じ年齢、境遇の人間などごくわずかである。自分たちの共通認識が、他の世代や他の国の人に通じないことなどいくらでもある。そういった想像すら出来ないのが新入生、ということなのかもしれない。60を越えた教授に向かって、「ジョジョを知らないなんて」とハナで笑っていた学生がいた。教授から見れば学生は「ゲバゲバを知らない」のである。
海外の学校の講座などを見ていると、人種も年代もいろいろな人が混ざっていることが多い。最近だと萩本欽一が大学入学、ということがニュースになった。こういう多様性が多くなると、大学というのは人生開眼する場所になり得るのになあと思ったりする。
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