2013年10月9日水曜日

ハッカパイプ

ところで。

大学の先生の中には、体の調子を悪くする人も、ときどきいらっしゃる。
まあ、それなりに授業に穴をあけないように準備万端で「休養」する人もいるし、突然のように「休業」する人もいる。私の周囲ではあまり「事故」というケースはないのは幸いではある。入院で休養すると、親しい先生だと何回か顔を見に行ったりする。

その先生はとてつもないヘビースモーカーで、お酒が大好きな人だった。検査後、ちょいと精密検査、と入院、その後本格入院と、あいなった。
病院は当然のように禁煙である。どうも口寂しいらしく、「見舞いに行くが差し入れは何が良いでしょう」とうかがうと、即座に「ハッカパイプ。お祭りの縁日で売ってるアレ」。
amazonだの楽天などない頃である。駄菓子屋さんを回って、探して買って行った。
どうやらお気に召したらしく、数日後に「また買ってきて」。

子ども向けのハッカパイプなので、砂糖が仕込んである。お気に召して始終くわえていれば、ツケは即座に検査結果に現れる。入院中とて、検査結果は即座に「お食事」に反映される。

その後、様子を見に行くと、ハッカパイプは当然禁止になっていた。塩気抜き、油抜き、もちろん砂糖もスパイスもなし、という江戸時代のお殿様のような「あじけなーい」お食事になってしまったと嘆いていた。

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