2013年9月6日金曜日

海苔

同居人はメタボな体格である。知り合った頃からそのような体格だったので、今更メタボ、と言ってあたふたすることはないのである。

筋金入りの体格だが、幼い頃は病弱だったそうだ。
食も細く、心配したお義母さんが、とにかく食べているものを出来るだけ食わせる、という作戦に出たのだそうだ。当時の様子を知っている伯母サンは「お米しか食べなかったわねえ」とおっしゃった。壁を向いて、御飯に海苔だけで、黙々と食べていたのだそうで、結果がその体格だった、らしい。
もちろん炭水化物で大きくなったので、食も足りて元気になると同時に、メタボ体格、大学の体育の授業は特別授業の受講生になった。授業は研究目的で、いわゆる実験授業、内容は「肥満対策実験」だったらしい。
その後、紆余曲折があって、小学校の教員になった。小学校の先生というのは、家庭科も音楽も図工も体育も、教えなくてはならない。体育の授業では、逆上がりと水泳の教え方が上手いんだ、と自画自賛している。ほほー、じゃあお上手なんですねえ、と実家の母が相槌を打つと、「いや、僕は逆上がりは出来ないし、金槌なんです」とのたまう。できないので、理論武装しながら教える。理屈を教えると、たいていの子どもは出来るのだそうである。まあ確かに、私の小学生の頃の先生は、理屈じゃなくて「とにかく練習」「何はなくても練習」すれば出来る、という訳の分からない教え方だった。

知り合った頃からメタボ体格で、成人病どんとこい状態である。

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