私が子供の頃は、「お父さん会社員、お母さん専業主婦、子供2人」が一般家庭のロールモデルだった。
確かに、子供時代の友達は、地域的な特性もあっただろうがそんな家庭が多かった。
転校した小学校では、商店街が近かったので、自営業のお子さんが多かった。お母さんが働いている、と言っても、たいていは自営業が多かった。文房具屋さん、そば屋さん、美容院、銭湯なんかがクラスメートだ。
私の自宅では、仕事ではないが帰宅時に母がいないことが多かった。そういう家の子はたいてい「鍵っ子」と呼ばれていた。帰ったら自分で鍵を開けるために、首から鍵をぶる下げていたりした。
その後、だいぶたってからだろうが、ロールモデルっぽい一般家庭が少なくなった。専業主婦が家で子供の帰りを待っていたりしない。「鍵っ子」ではかわいそうだったりしたのだろうか、公立の小学校では「学童クラブ」というのが出来始めた。夕方まで小学校の空き教室で宿題をしたり、友達と遊んだりできて、相手になる大人が数名いた。
私立の小学校ではそういった制度がない。どうするか、といえば「お稽古ごと」である。月曜日は英会話、火曜日はピアノ、水曜日はスイミング、木曜日は学習塾、金曜日はお習字、と大人顔負けの忙しさである。母親がべったりつきあうこともあれば、何人かの母親がローテーションを組んで、数名の子供の送り迎えを担当したりする。
「子供用デイサービス」という看板から、何をやっているんだろうと想像したりもする。宿題を一緒にやっていたりするのだろうか。
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