2012年11月9日金曜日

音の効果


小学校の「先生」業というのは、声が大きくなるのが職業的な性癖である。
小学校で、わんわんと蜂のように騒いでいる子どもたちには、それより大きな声でなければ聞こえない。音のマスキング効果である。「静かにしなさーい」とお上品に声をかけるくらいでは効果がない。「○△×!」と放送禁止用語を地球の中心に向かって叫ぶくらいでなくては、子どもたちは気がつかない。音のカクテルパーティー効果である。

同居人に、以前の同僚、小学校の現役教員から電話がかかってくる。
2階で電話をしているのに、1階に同居人の声が響いてくる。大きな声だと様子を見に行くと、電話口の声がこちらまで聞こえてくる。耳から受話器を少し離しているだけで、内容が筒抜けである。内容はと言えば、まあ世間話である。大声で叫ぶような内容ではないのである。

電話が終わった。同居人は「あいつ、耳が遠くなったみたいだ」。どうしてか、と言えば「耳が遠くなると声が大きくなるっていうだろ、何もそんなに大きな声で話さなくてもいいのに」。

うーん、何か違うような気がする。

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