2012年11月28日水曜日

使い勝手

写真用の暗室というのは、特殊な内装である。

勤務校には、何カ所かの写真用の暗室やスタジオがある。管理、利用するセクションが違う。そもそも実習用の施設は授業の管理母体が設備を用意することになっていた。そこで授業をする教員が中心になって、設備を決めたり、運用管理をするようになった。だから、違うセクションで、全く違った、しかし同じような授業があったりするのである。

暗室やらスタジオは、オーダーで内装を決めていくものだ。使用する人間が中心になって仕様を決めていく。だから、隣の校舎にある、違う学科の写真暗室の仕様は、こっちの校舎とは全く違う、という状況になった。あっちの暗室は温度管理用に製氷庫が設置されているが、こっちは恒温槽を使っている、あっちのフィルム現像はリール式だが、こっちはベルト式、といった具合である。
使う人によって、それぞれの「使い勝手」があって、「基本的な仕様」の基準というのが存在しない。もちろん「暗室内装専門業者」というのもないので、手元の業者と作業をすりあわせていくしかない。

かくして、キャンパス内に仕様の違う暗室やスタジオがいくつもある、という状況になった。アナログな作業というのは、けっこう面倒なのであった。

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